1.金利を下げる借り換えとは
金利を下げる借り換えとは、借り換えによって住宅ローンの金利を下げる一般的な借り換えのことです。住宅ローンの適用金利は、例え変動金利で借りていても、住宅ローンの変動基準金利が下がらない限り、下がりません。
従って、過去10年間以上住宅ローンの変動基準金利が下がらないために、新規に貸し出される住宅ローンの金利は大きく下がっているのにもかかわらず、過去に住宅ローンを借りた多くの人が高い金利のまま返済しています。過去に住宅ローンを借りた人が現在の低金利の恩恵にあずかるには借り換えるしかありません。本稿では、住宅ローンの借り換えの最も基本となる金利を下げる借り換えについて解説します。
2.スキーム図
1.4%の金利のローンから0.6%の金利のローンに借り換える場合の仕組みは下記の通りです。0.6%の金利のローンを新たに借りて、1.4%の金利のローンを全額繰上返済することで、ローンが1.4%の金利から0.6%の金利に引き下がることになります。借り換えにかかる各種諸費用は新しく借り入れる0.6%の金利のローンに含めて借りるため、借り換え時にキャッシュアウトはありません。(借りられるローンの金額が10万円単位のため、10万円未満のキャッシュが必要になる場合があります。)諸費用分新たに借り入れるローンの元本は増えますが、金利が大きく下がるので、毎月返済額は借り換え前より少なくなります。この毎月返済額の減少に残りの返済期間の月数を掛けたものが借り換えによるメリットとなります。
3.メリット・デメリット
金利を下げる借り換えのメリット及びデメリットは下記の通りです。
メリット |
ネット系銀行の変動金利のローンに借り換えることで金利を0.3%〜0.4%台に下げることが可能です。
多くのネット系銀行では、繰上返済手数料や送金手数料が無料です。
多くのネット系銀行では、オンラインで繰上返済や金利変更が可能です。 |
デメリット |
借り換えするために新しく住宅ローンを借りる際に各種の諸費用がかかります。主な諸費用の内訳は下記の通りです。 ・事務手数料(保証料):借入額の2%程度 ・登録免許税 :借入額の0.4% ・印紙税 :2〜6万円程度 ・司法書士費用 :10万円程
借り換えるにはローンの申し込みから各種必要書類の提出、口座開設、決済手続きなど色々手間がかかります。特に必要書類の収集には、公的証明書の取得など面倒な作業が必要になるものもあります。主な必要書類の内訳は下記の通りです。 ・源泉徴収票 ・住民票 ・課税証明 ・確定申告書 ・運転免許証 ・過去1年間の通帳コピー
借り換える場合にかかる諸費用は借り入れ後の住宅ローンに含めて借りるため、借り換え前後で借入額が増えます。ただ、それ以上に金利が下がるので、金利支払額は減少します。 |
4.事例
実際にモゲチェックで金利を下げる借り換えに成功したAさんの事例です。
借り換え前 |
借り換え後 |
|
金融機関 |
地方銀行 |
ネット系銀行 |
借入額 |
25百万円 |
26百万円 |
金利タイプ |
変動 |
変動 |
金利 |
1.15% |
0.41% |
返済期間 |
31年 |
31年 |
団信 |
一般団信 |
がん50%保障 |
総返済額 |
29.7百万円 |
27.7百万円 |
借り換えメリット |
2百万円 |
|
毎月返済額 |
8万円 |
7.5万円 |
毎月返済額削減 |
0.5万円 |
Aさんは、地方銀行から借りていた残高2,500万円、金利1.15%の住宅ローンを、ネット系銀行が提供する金利0.41%のローンへ借り換えました。借り換えの諸費用が約100万円かかったため、借入額は2,600万円と増えましたが、金利が大きく下がったために毎月返済額が約5千円下がり、総返済額を200万円削減できました。また、今回の借り換えで団体信用生命保険(以下、団信)も一般からがん50%保障になりましたので、金利のメリットだけではなく団信もより充実したものにできました。
5.まとめ
いかがでしたか?ネット系銀行を中心に住宅ローンの金利が低下しています。変動金利型住宅ローンは新規に貸し出されるローンの金利が下がっても過去に借りたローンの金利は下がらない構造的な問題があるため、低金利環境の恩恵を受けるためには積極的に借り換えする必要があります。特に借り換えをお勧めしたいのはこんな方です。
-
現在1%以上の金利で借りている
-
残高が10百万円以上ある
-
返済期間が20年以上ある
モゲチェックでは団信を下記5つの種類に分けて、コストを反映した金利でのランキングを用意しています。自分に合った団信でかつ最も金利の低い住宅ローンを探すことができます。
種類 |
内容 |
一般 |
一般団信+無料の疾病団信 |
ワイド |
加入条件が緩和された団信 |
がん− |
がん100%保障未満の疾病団信 |
がん |
がん100%保障以上の最もライトな疾病団信 |
がん+ |
がん100%保障+αの疾病団信 |
今月の各金融機関の住宅ローン金利はこちらです。
モゲチェックが最適な借り換え先を探すサービスはこちらです。