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団体信用生命保険を比較してみた!

  • 最終更新日: 2020年11月27日

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住宅ローンを借りる際に加入する団体信用生命保険(以下、団信)には、一般団信、ワイド団信、がん保障、3大疾病保障、8大疾病保障など、様々な種類があります。団信は種類も多く、また、同じ名称でも保険金支払事由や保険金額に細かい違いがあったり、さらに同じ団信でも負担するコストに違いがあったりして、正確な比較が非常に難しいです。住宅ローン利用者の皆さんが簡単に各団信の特色を理解し、それぞれのニーズに応じた最適な団信を選べるよう、各団信の違いを整理してみました。

 

目次
  • 1. 団信の種類と概要
  • 2. 各団信を提供する金融機関とコスト
  • 3. 注意すべきポイント
  • 4. まとめ

1. 団信の種類と概要

典型的な団信の種類と概要は下記図及び表の通りです。

団信には、大きく一般団信、ワイド団信、疾病団信の3種類があります。ワイド団信は加入条件が一般団信より緩和されたただけで、保障内容は一般団信と同じです。疾病団信は大きく分けて、がん保障、3大疾病保障、8大疾病保障、11疾病保障、全疾病保障の5種類があります。上記図の通り、がんと診断されただけで保険金が下りるがん保障はがん保障、3大疾病保障、8大疾病保障、11疾病保障に含まれていますが、全疾病保障には含まれていません。また、急性心筋梗塞又は脳卒中と診断され手術を受けたり60日以上所定の状態になった場合に保険金が下りる保障は3大疾病保障及び8大疾病保障には含まれていますが、11疾病保障や全疾病保障には含まれていません。このように疾病団信の構成は複雑なので、保障対象を細分化して、どのような場合に保険金で住宅ローンが完済されるのかという観点で整理したのが下記表です。事由とは、どういう病気が障害が発生したか、条件とは事由が発生した後保険金が下りるために充足しなくてはならない条件を示しています。また、今後の団信内容をわかりやすく表記するためのアイコンも設定しました。

団信種類

保障対象

事由

条件

アイコン

一般団信

死亡

死亡

なし

高度障害

高度障害

なし

身体障害

身体障害1級又は2級

なし

リビングニーズ

余命6ヶ月

なし

疾病団信

がん50%

がん

なし

がん100%

がん

なし

2疾病

急性心筋梗塞

脳卒中

手術又は60日以上所定の状態

4疾病

高血圧

糖尿病

慢性腎不全

肝硬変

12ヶ月以上の就業不能状態

5疾病

高血圧

糖尿病

慢性腎不全

肝硬変

慢性膵炎

12ヶ月以上の就業不能状態

10疾病

高血圧

糖尿病

腎疾患

肝疾患

慢性膵炎

脳血管疾患

心疾患

大動脈瘤解離

上皮新生物

皮膚がん

180日以上の入院

全疾病

全ての病気・ケガ

12ヶ月以上の就業不能状態又は180日以上の入院

要介護3

要介護3

なし

要介護2-5

要介護2から5

なし

16状態

呼吸器障害

心臓ペースメーカー

心臓人工弁

肝機能障害・肝移植

腎臓機能喪失

膀胱摘出・人工膀胱

直腸切断・人工肛門

両耳聴力喪失

1上肢喪失

1下肢喪失

1眼視力喪失

脊柱奇形・運動障害

5手指喪失

親示指含4手指喪失

10手指機能喪失

10足指喪失

なし

上記表のアイコンを使って、図の団信の構成をより正確に整理したものが下記表です。なお、一般団信はリビング・ニーズ特約付きとして表記しています。

団信名

内容

アイコン

一般団信(リビング・ニーズ特約付き)

フラット35以外の住宅ローンで加入が義務付けられている標準的な団信です。利用者が死亡又は所定の高度障害になった場合に、その時点の住宅ローン残高相当分の保険金が支払われ、住宅ローンの返済に充てられる一般的な団信です。ほとんどの住宅ローンに無料で付帯しています。余命6ヶ月と診断された場合に保険金が下りる特約が付いています。

[一般団信についてより詳しく]

新機構団信

フラット35に付けられる一般団信です。通常の一般団信の高度障害に相当する部分が身体障害となっており、身体障害1級又は2級になると保険金が支払われます。高度障害に比べると大幅に保障対象が広いのが特徴です。団信なしのフラット35に上乗せ金利0.2%で団信付きのフラット35になります。

[新機構団信についてより詳しく]

ワイド団信

一般団信より保険の引受条件が緩和されており、高血圧、糖尿病、うつ病等の持病を持つ人でも加入できる場合があります。保険金が支払われる条件は一般団信と同じです。通常0.3%程度の金利上乗せで提供されます。

[ワイド団信についてより詳しく]

がん50%保障

一般団信に加えて、がんと診断された場合に、その時点の住宅ローン残高の50%相当分の保険金が支払われ、住宅ローンの返済に充てられます。通常0.1%程度の金利上乗せで提供されます。

[がん保障についてより詳しく]

がん保障(がん100%保障)

一般団信に加えて、がんと診断された場合に、その時点の住宅ローン残高相当分の保険金が支払われ、住宅ローンの返済に充てられます。通常0.2%程度の金利上乗せで提供されます。

[がん保障についてより詳しく]

3大疾病保障

一般団信に加えて、3大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)に罹患し、がんの場合はがんと診断された場合に、急性心筋梗塞、脳卒中の場合は、手術をするか60日間所定の状態が継続した場合に、その時点の住宅ローン残高相当分の保険金が支払われ、住宅ローンの返済に充てられます。通常0.3%程度の金利上乗せで提供されます。

[3大疾病保障についてより詳しく]

新3大疾病保障

フラット35に付けられる3大疾病保障です。通常の3大疾病保障に要介護保障がついています。要介護2から5のいずれかに該当するとその時点の住宅ローン残高相当分の保険金が支払われ、住宅ローンの返済に充てられます。新機構団信に0.24%金利上乗せでで提供されます。

[新3大疾病保障についてより詳しく]

8大疾病保障

一般団信に加えて、8大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中、高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎)に罹患し、がんの場合はがんと診断された場合に、急性心筋梗塞、脳卒中の場合は手術をするか60日間所定の状態が継続した場合に、それ以外の5つの重度慢性疾患の場合は12ヶ月以上就業不能状態が継続した場合に、その時点の住宅ローン残高相当分の保険金が支払われ、住宅ローンの返済に充てられます。通常0.4%程度の金利上乗せで提供されます。

[8大疾病保障についてより詳しく]

11疾病保障

一般団信に加えて、がんと10の生活習慣病(高血圧、糖尿病、腎疾患、肝疾患、慢性膵炎、脳血管疾患、心疾患、大動脈瘤解離、上皮新生物、皮膚がん)に罹患し、がんの場合はがんと診断された場合に、10の生活習慣病の場合は180日以上入院した場合に、その時点の住宅ローン残高相当分の保険金が支払われ、住宅ローンの返済に充てられます。通常0.4%程度の金利上乗せで提供されます。

[11疾病保障についてより詳しく]

全疾病保障

一般団信に加えて、全ての病気・けがによる就業不能状態により1年以上就業不能状態が継続した場合に、その時点の住宅ローン残高相当分の保険金が支払われ、住宅ローンの返済に充てられます。がん保障が付いていない点に注意が必要です。他の一般団信や疾病団信に付随して無料で提供される場合が多いです。

[全疾病保障についてより詳しく]

2. 各団信を提供する金融機関とコスト

各種団信を提供する主な金融機関とコストは、下記表の通りです。

 

一般団信

ワイド団信

疾病団信

がん50%保障

がん100%保障

3大疾病保障

8大疾病保障

11疾病保障

全疾病保障

7大疾病保障

団信革命

その他

じぶん銀行

0%

0.30%

0%※

0.20%※

NA

NA

0.30%

     

住信SBIネット銀行

0%※

NA

NA

NA

NA

NA

NA

     

ジャパンネット銀行

0%

0.30%

0.10%

0.20%

NA

NA

0.30%

NA

     

三菱UFJ銀行

0%

0.30%

NA

NA

NA

NA

NA

NA

0.30%

 

 

りそな銀行

0%

0.30%

NA

NA

0.25%

NA

NA

NA

 

0.30%

 

新生銀行

0%

NA

NA

NA

NA

NA

NA

NA

   

安心保障は事務手数料11万円

常陽銀行

0%

0.30%

NA

0.10%

0.20%※

NA

NA

     

イオン銀行

0%

0.30%

NA

0.10%

NA

0.30%

NA

NA

     

楽天銀行

0%

NA

0%※

0.20%※

NA

NA

NA

     

ソニー銀行

0%

0.20%

0%

0.10%

0.20%

NA

0.20%

NA

     

ARUHI(フラット35保証型)

0%

0.30%

0.05%

0.15%

NA

NA

0.25%

0.15%

   

全疾病保障0.15%は45歳以下

ARUHI(フラット35買取型)

0%

NA

NA

NA

0.24%

NA

NA

0.15%

   

全疾病保障0.15%は45歳以下

住信SBIネット銀行(フラット35保証型)

0%※

NA

NA

NA

NA

NA

NA

     

住信SBIネット銀行(フラット35買取型)

0%

NA

NA

NA

0.30%

NA

NA

   

全疾病保障(借入額×0.55%)

楽天銀行(フラット35)

0%

NA

NA

NA

0.30%

NA

NA

NA

     

※全疾病保障付き

                       

3. 注意すべきポイント

(1) 団信に加入できない場合がある

住宅ローンには団信への加入が義務付けられています。一方、持病があると団信に加入できない場合があります。そのような場合は、加入条件が緩和されているワイド団信を利用します。

[ワイド団信についてさらに詳しく]

ワイド団信も利用できないとなると、あとはフラット35を借りるしかありません。フラット35は住宅ローンで唯一団信なしで借り入れができます。

[フラット35についてさらに詳しく]

(2) 病気になるだけでは保険金を受け取れない場合がある

保障対象の病気に罹患しただけでは保険金を受け取れない場合があります。疾病団信でもがん保障以外は、原則病気になって所定の状態が一定期間継続する必要があります。同じ疾病団信でも金融機関によって所定の状態や継続期間が異なりますので、注意する必要があります。

(3) 名前に惑わされない

同じ名前の疾病保障でも保障内容が異なる、又は、名前の印象と保障内容が異なるものがあるので注意が必要です。例えば、3大疾病保障と全疾病保障を比べた場合、全疾病保障の方が全てをカバーしていて優れているという印象を受けますが、3大疾病保障だとがんと診断されただけで住宅ローン残高が0円になりますが、全疾病保障だと1年以上就業不能状態が継続しないと住宅ローン残高が0円になりません。

 

4. まとめ

以上のように団信には様々な種類があります。特定の病気を保障する団信から、原因に関わらず、特定の状態になった場合に保険金が支給される団信まで、各金融機関がそれぞれ特色のある団信を提供しています。しかし実際に選ぶ際は名称に惑わされることなく金融機関毎に保障内容をしっかり確認することが重要です。以下の記事では各団信について詳細に説明していますので、ぜひ参考にして下さい。

[一般団信についてより詳しく]

[ワイド団信についてより詳しく]

[がん保障についてより詳しく]

[3大疾病保障についてより詳しく]

[8大疾病保障についてより詳しく]

[11疾病保障についてより詳しく]

[全疾病保障についてより詳しく]

モゲチェックでは団信を下記5つの種類に分けて、団信コストを反映した金利でのランキングを用意しています。自分に合った団信でかつ最も金利の低い住宅ローンを探すことができます。

種類

内容

一般

一般団信+無料の疾病団信

ワイド

加入条件が緩和された団信

がん−

がん100%保障未満の疾病団信

がん

がん100%保障以上の最もライトな疾病団信

がん+

がん100%保障+αの疾病団信

 

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WRITER

著者: 村上 未紗

モゲチェック運営会社 株式会社MFS

アナリスト

大学にて電磁エネルギー分野を専攻。MFSのモーゲージ・リサーチにてアナリスト。住宅ローン商品のリサーチに従事。

SUPERVISOR
supervisor

中山田 明

株式会社MFS代表取締役CEO

プロフィール

外資系投資銀行で日本初の住宅ローン証券化を手掛け、その後約10年に渡り住宅ローン証券化業務に従事してきた、日本における住宅ローンファイナンスのプロフェッショナル。フラット35を取り扱うSBIモーゲージ(現:SBIアルヒ株式会社)ではCFOを歴任。テクノロジーによる新しい住宅ローンサービスを生み出すべくMFSを創業。「住宅ローンを必要とする全ての人が、最も有利な条件で借り入れ、借り換えできる」世界の実現を目指す。

趣味は登山で、テントを背負って槍ヶ岳や剱岳、海外ではキリマンジャロやキナバル山に登頂。

経歴

  • 1991年3月 東京大学経済学部学部 卒業
  • 1991年4月〜 三井物産株式会社 入社
  • 1993年7月〜 モルガン・スタンレー、ベア・スターンズなど外資系投資銀行を歴任
  • 2000年8月〜 株式会社新生銀行(現:SBI新生銀行)キャピタルマーケッツ部部長
  • 2011年8月〜 SBIモーゲージ株式会社(現:SBIアルヒ株式会社)CFO
  • 2014年10月〜株式会社MFS創業

主な保有資格

貸金業務取扱主任者

登壇実績

  • 2021年9月 金融DXサミット(日本経済新聞主催)等 登壇実績多数
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